5/18(土) 8:57配信
Web東奥

 青森市と十和田市を結ぶ主要地方道青森田代十和田線沿いにある食堂兼土産物店「銅像茶屋」(青森市横内、千葉勝幸さん経営)の営業休止に伴い、青森市が敷地内に設置している公衆水洗トイレも閉鎖状態となっている。
使用する水を銅像茶屋の水道設備に頼っていたため。
周囲は十和田八幡平国立公園有数の観光スポットだが、ほかに利用できるトイレはなく、付近を通行する人たちからは「不便」との声も。
青森市は観光シーズン前に、水道設備が不要な簡易トイレを設置する方向で準備を進めている。

 銅像茶屋の公衆トイレは、八甲田雪中行軍の後藤房之助伍長の銅像を訪れる観光客用の駐車場にあり、市が観光振興の一環として1973年に設置。トイレの水は、銅像茶屋の電動ポンプでくみ上げる井戸水の一部を再利用している。

 青森市と十和田市のほぼ中間に位置し、青森田代十和田線と国道103号をつなぐ「旧火箱沢線」との分岐点にもなっていることから、観光バスのほか、津軽地方と県南地方を行き来するドライバーやバイクツーリングのライダーなど利用者は多い。
ネット上では、心霊スポットとしても知られる。

 市によると、例年は青森田代十和田線の冬季閉鎖明けの4月から利用できるようにしているが、今年は銅像茶屋の営業休止により閉鎖されたまま。トイレを利用しようと立ち寄り、閉鎖されているのを見て立ち去る車も多く見られる。

 現状では、付近でトイレを利用するには十和田市方面に車で10分ほどの距離にある田代高原か、国道103号沿いの萱野高原に移動するしかない。16日、観光客を乗せて銅像茶屋を訪れた青森市の個人タクシー運転手・三浦和夫さん(74)は
「後藤伍長の銅像を見に来る人たちは大抵、用を足したがるので、近くに公衆トイレがないと本当に不便。これから観光シーズンなので、早めに何とかしてほしい」とこぼした。

 市は、公衆トイレの代わりに簡易トイレを設置する方向で検討中。市観光課の横山明典課長は「銅像茶屋の営業再開を期待したいが、現時点で見通しは立っておらず、市としては何らかの対応を取らざるを得ない。
夏の観光シーズンに間に合うようにトイレを設置できれば」と話した。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190518-00000006-webtoo-l02