本間昭光(p)、屋敷豪太(d)、根岸孝旨(b)、中村タイチ(g)という最強のリズム・セクションに、竹上良成がフルートやサックスで、藤堂昌彦がバイオリンで彩りを加えていく。
シンプルさの奥に職人技の光るそのサウンドが、柚希礼音の歌の魅力をどこまでも引き出し、柚希もそれに身を任せてより自由な表現を見出していく。そのやりとりが実に鮮やかだった。

それもそのはず。バンマスの本間はトップスター時代にリリースした柚希のソロ楽曲の作曲を手掛けている。柚希にとっては「大先生」。照れつつもともに大阪出身という気安さもあるようで、本間からは最初に顔合わせをした宝塚大劇場での爆笑エピソードも飛び出した。