郭台銘氏がシャープに圧力、「騙された」と明かす―中国紙
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140621-00000014-xinhua-cn

中国紙・南方都市報は20日、「郭台銘氏がシャープに圧力、『騙された』と明かす」と題した記事を掲載した。

台湾EMS大手の鴻海(ホンハイ)精密工業とシャープが決裂してから1年以上。
鴻海のトップである郭台銘董事長がその内幕を語り、「自分は騙された」という言葉でシャープとの一件を総括した。

郭氏は「自分は『日本企業を乗っ取り、技術を盗み取り、シャープを騙そうとした台湾人』ではない」として、シャープの不誠実を公の場で非難した。
2012年3月、シャープは鴻海に約10%の株式を売却し、鴻海から669億円の増資を受けると発表。
これにより、鴻海は日本生命を抜いてシャープの筆頭株主となるはずだった。だが、その後、この話は紆余曲折する。

郭氏によると、シャープの求めで最初の接触からわずか1週間で契約を交わした。鴻海はリスクアセスメントを実施せず、契約書に「後日行う」ことを付け加えた。
ところが、4月にシャープの株価が暴落、鴻海は1株550円で買うことを思いとどまった。
契約締結後まもなく、1年以上もやり取りしていた町田勝彦会長が顧問となり、片山社長が会長職、奥田常務執行役員が社長に昇格した。

鴻海は価格の見直しを求めたが、奥田新社長の反対に遭った。「2011年6月に町田さんと香港で会った時、『手を組んで韓国のサムスンに対抗しよう』と言われた」と郭氏。
だが、その後、シャープはサムスンからの出資を受け入れた。シャープからの釈明は何もないという。

騒動から1年以上経ってからの告白に業界からは疑問の声も上がっているが、中華液晶網の張新崗アナリストは
「鴻海とシャープは水面下で新たなプロジェクトが始まったのでは。シャープに圧力をかけたのだろう」と指摘する。
郭氏は「シャープが市場価格で鴻海に株式を売却することに同意すれば、明日にでも出資できる。2年以内に優秀な企業にすることを保証する」とも話している。