黒柳  私が次に行ったトットちゃんの学校…トモエ学園では
   本当に素晴らしい校長先生…小林宗作先生にお会いしたんです。
   小林先生は「君は本当はいい子なんだよ」と毎日言ってくださいました。
   それで私は自分では「私は、いい子なんだ」
   とずっと思っていたのですけど、大人になってよく考えてみたら
   「本当は」っていうのが入っていたなと(笑)。
    小林先生がすごいのは、最初に学校に行った日に
   「何でも話してごらん」とおっしゃってくださったことです。
   6歳の私は、喜んで本当にいろんなことを話しました。
   話がもうなくなってしまい、校長先生に「もうない」と言ったら、
   「じゃあ、みんなと弁当を食べに行こう」と先生が言ったので、
   学校に着いた朝8時ごろから12時ごろまでの4時間にわたって、
   私のお話を聞いてくださったみたいなんです。
   そのとき私は6歳でも、小林先生を「いい人だ」と思ったの。