昔の若者と今の若者で、「おしゃれ」はどう変遷したのか。
その変化と背景をまとめると、「ファストファッションの台頭」で、よりシンプル・ミニマルなスタイルを消費的に楽しむ傾向が強くなった。
加えて、「ブランドの販路拡大」により、ブランドものへの憧れは弱くなった。

その結果、若者にとってのおしゃれは、より身近で手頃なアイテムをどう楽しむかに変わってきたのだろう。
昔なら、おしゃれは「いつか手に入れたいスタイル」と憧れるものだったが、現代では「今すぐできる工夫のスタイル」といった目線になったのではないだろうか。

「こういったファッションの流れは、日本に限らず、先進国のほとんどが似た状況です。
流行服が安く手に入り、ブランドものの入手も苦労しない。そういった"デフレ"の状況は世界的に続いていくでしょう。
こうなると、若者のファッションが消費的な傾向は続きます。
その場限りのファッションや、TPOごとに限定したアドホックなスタイルが増えていくはずです」(林氏)

昔よく言った「一張羅」のアイテムを何年も着続けるというのではなく、場合場合に合わせて細かくアイテムを切り替える。
そのために、手頃なアイテムをたくさん揃えておく。または、短いスパンで新たに仕入れる。
そういったスタイルは今後も続いていき、その線上で流行的なスタイルとして受け入れられるものが、現代の若者にとっての「おしゃれ」になるのだろう。

ブランドから離れ、シンプル・ミニマルなアイテムが若者に流行する現代。
今と昔、どちらの若者ファッションが良いかは人により意見が分かれるだろうが、いずれにせよ、世代間の「おしゃれ」には相当な隔たりがありそうだ
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