そして、それらの服は短いスパンで買い換えられていきます。
値段が安く、手に入れやすくなったため、どうしても一つ一つへの思い入れは薄くなるでしょう。
そうして消費的なファッションになっていると考えられます」(林氏)

ファストファッションによって安価なアイテムが一般になれば、若者はファッション全体に「安さ」や「気軽に買えること」を求めてくる。
それはスニーカーやリュックといった、背伸びしない手頃なスタイルやアイテムが流行っていることにつながっているのかもしれない。

● 現代ではネットでも購入可能 ブランドへの憧れがなくなった? 

続いて考えたいのは「(2)高級ブランドの販路拡大」だ。今の若者は「ブランドものに対する憧れが弱くなっている」と林氏は述べたが、
それはファストファッションが台頭し、安価なおしゃれが実現しやすくなったことだけが理由ではない。
「ブランド自身の変化も影響している」という。

「ここ20年ほどの間に、高級ブランドは世界的に販路を拡大しました。
つまり、今ならほとんどのブランドのアイテムを世界中のどこでも買えます。昔は東京の