視聴者は朝ドラ『わろてんか』をどう見たか
〜過半数の"まあ満足派"が支えた評価〜
公開:2018年9月1日

今回の『わろてんか』は6作品目。大阪で寄席を経営する
主人公を中心とした群像劇で、人生には「笑い」が必要である
という作品テーマに共感した視聴者が多い。
作品に対する満足度では、過半数の56%の人が[まあ満足]
という評価を選択したため、この多数の[まあ満足]派が、
結果的に今作の評価を支えたと考えて
その人たちの評価に注目して分析した。
明るさに代表される[作品の雰囲気]や[ヒロインの周囲の人物]への評価が高く、
実在の人物をモチーフとしていることから
「困難な場面も乗り切れるだろう」という期待や安心感を持って
最後まで見た人が多かった。
また「気楽に見られる作品であったこと」も、最後まで視聴を離脱させない
大きな力となった。朝ドラを比較的よく見た人では、朝ドラの戦時描写を
見たくない気持ちはあるが、描写の主旨への理解度は高く、
史実に沿って戦争を描くことはやむを得ないという人が9割と多かった。
長期視点派50%、中間派23%、短期視点派27%。
長期視点派は『わろてんか』を長期視点的作品として楽しみ、
短期視点派は短期視点的作品として楽しんだ。