多摩地区の拠点となっている市である。
行政機関が多く集まり、人口で上回る八王子をしのぎ多摩の中心都市として発展してきた立川。
一方、よく神奈川県と間違われることがありつつも、東京都南多摩地域第2位の人口を誇り、人口増が続く町田市。
都心への通勤には、どちらの街に住むのが便利なのか。
どちらの街が、生活する上で便利なのか。そして、どちらが魅力ある街なのだろうか? 
■ 新宿まではどちらが「近い」か
立川からは中央線が、町田からは小田急線が、それぞれ新宿に向けて走っている。
新宿から町田までの距離は30.8キロ、立川までは27.2キロでほぼ同じ。
立川から新宿へは、平日の日中なら中央特快で26分程度、町田からは快速急行で33分程度であり、こちらもほぼ互角だ。
通勤時間帯の新宿への所要時間は、立川からだと快速で45分程度。
朝の時間帯は中央特快が運転されておらず、立川を出ると途中は国分寺のみ停車の「通勤特快」はあるものの、あまりにも本数が少ない。
この時間帯の中央線は「平行ダイヤ」といわれるダイヤで、原則的に優等列車を走らせず、停車駅を統一することで列車本数を確保している。
町田からの場合、小田急は朝ラッシュ時でも急行が運転されている。
所要時間は48分程度で中央線とあまり変わらないが、小田急線の場合はこれから改善される見込みがある。複々線化だ。
工事は世田谷代田から東北沢までの3駅間を残すだけとなっており、
2018年3月にこの区間が完成した際には、小田急は朝ラッシュ時の本数を3割増やすことを予定している。
所要時間も38分程度に短縮される予定だ。
今後は町田が有利に?
もし通勤時間帯に中央線が中央特快、もしくは通勤特快を頻発させれば勝てるものの、それだけの余裕は中央線にはない。
中央線は線路が直線で駅間距離も長く、ポテンシャルの高い路線だが、通勤時間帯には線路の容量がいっぱいで、その力をフルに発揮できないのだ。
国鉄時代、中央線も立川まで複々線にする計画があった。
1966年には荻窪まで、1969年には三鷹までの複々線化が完了している。
しかし、立川までの複々線は結局完成しなかった。
同時期に常磐線や東北・高崎線、総武線系統は複々線化がなされており、そのために大量の遠方からの通勤客をさばくことができるようにeeeeee