主義・信条
出世や手柄には全く興味を示さず、自ら解決に導いた事件の手柄を他部署に横取りされても意に介さず
あくまで事件の真実を明らかにすることに重きを置く。「人は犯した罪を法で裁かれなければならない」という信条を胸に、
個人的感情よりも法の番人たる警察官としての矜持を貫く強い信念と正義感を持ち、組織の論理や政治的利害といった事情を一顧だにせず
真実を追求するが、その姿勢は警察上層部や他の政府機関を相手にしても変わらず、上層部と対立して圧力がかけられることもしばしば。
止むを得ない事情で罪を犯した人間についても、その動機や心情を察しつつも決して犯罪を正当化することはなく(S.5-1、劇場版II等)、
融通の利かないこともしばしば。ただし、状況や犯人の動機次第では直ちに逮捕せず自首を勧めるもしくはさせるように仕向けたり、
罪の重さによっては逮捕を見送ったりするなど右京なりの柔軟さを見せることもある(S.5-1、19、劇場版II、S.13-2など)。
一方で、自殺で罪を償おうとする犯人に対しては極めて否定的であり、身体を張ってでも止めに入り
「生きている限りは、精一杯生きなさい!」等と激しい口調で叱責する(PS.1、3など)。
また、自らの命と引き換えに犯罪によって目的を果たそうとした人物についてもそれを庇って負傷すらも厭わず、
その人物の過去や心境を汲み取りつつ「例え裁かれる身であったとしても、あなたは生きて下さい。」と諭すこともあったり(劇場版IV)、
復讐に関しても、決して容認することはないが、切実な理由で復讐を遂行しようとした人物の想いを汲み取って捜査に臨むこともある(劇場版II)。
警察官としての仲間意識すら「諸刃の剣」と評し(S.7-7)、「情より法」「真実の追求による救済」を絶対的な正義に掲げる右京の信念は
彼と接する刑事達にとって必ずしも同意を得られるものではなく、時には興味本位で醜聞を暴き立て、
個人の生命や社会的立場を一顧だにせず断罪しようとする右京の姿勢は周囲の反発や孤立を招き、時には相棒が離反する事態も引き起こしている(S.9-6、S.10-最終話、S.15-最終話など)。
峯秋は、享が「ダークナイト」事件を起こしたきっかけを「右京への対抗心」だと推察し、
その様な危険性をはらんでいる右京の正義感を「劇薬」と評した(S.13-最終話)。