宮崎氏の言い分は一面、正しい。だが、当の宮崎氏が、手
塚氏の負の遺産の改革に積極的に取り組んだとも思えない。
他方、虫プロからは、手塚氏の作家性を重んじる気質から
か、異彩が輩出した。出崎さんはその一人。「止め絵」「
繰り返し」など、絵の枚数に頼らない新表現を編みだした。
日本アニメへの貢献度では、宮崎、手塚の両氏とも甲乙つ
けがたい。
こうした経緯のせいか、取材当時、宮崎氏の所属した東映
動画(現東映アニメーション)と、虫プロの出身者は、お
互いをよく言わなかった。だから、動きへのこだわりと、
奇抜な演出の融合こそが日本アニメの良さでは…とは出崎
さんにも家なかった。
さて、なつが入社するのは東洋動画系のようだが、虫プロ
はどう描かれるのか。

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