広田雅晴:1984年9月4日午後1時ごろ、京都府北区の船岡山公園山上付近で、京都府警西陣署十二坊派出所・鹿野人詩巡査(30歳)が血まみれで死んでいるのが見つかった。
鹿野巡査が携帯していた拳銃がなくなっており、鹿野巡査は腕や肩など16ヶ所を刺されており、奪われた銃で背中を撃たれていた。
白いシャツを着た男が逃げていくのが目撃されており、この男が犯行に関係していると見て行方を追った。
その3時間後、今度は大阪府都島区東野田町のサラ金「ローンズ・タカラ京橋店」に赤いポロシャツを着た男が来店し、店員・鈴木隆さん(23歳)にピストルをつきつけ金を要求した。
鈴木さんが「冗談でしょう」と言った直後、男は拳銃を発射し殺害、別の従業員から73万円を奪い逃走した。サラ金強盗殺人事件は京都の事件で奪われていた「ニューナンブ38口径」
が使われており、同一人物による犯行の可能性が濃厚だった。事件はあまりに短時間で行なわれており、銃の扱いに慣れた者の犯行だったがめ、暴力団組員や元警察官の素行不良な者
という見方がされた。この2つの強盗殺人事件を報道する新聞記事に、「6年前にも短銃事件」という小さな見出しあり、78年に起きた郵便局強盗事件が紹介されていた。
この郵便局強盗は元警察官による犯行だったが、捜査本部は検出された指紋などから京都、大阪の事件はこの刑務所を出所したこの元警察官・広田雅晴(当時41歳)による犯行と断定、
その行方を追った。5日、広田は千葉県成東町にある実家に戻ったところを逮捕された。
捜査段階で犯行を認めたが、公判では全面否認に転じ無罪を主張。拳銃、包丁などの直接証拠は見つかっていないため、弁護側は 捜査段階で犯行を認めたが、公判では全面否認に転じ無罪を主張。
拳銃、包丁などの直接証拠は見つかっていないため、弁護側は(自白は暴行により強要されたもの、目撃証言はマスコミ報道から思いこんだ可能性が高い、目撃証言は食い違いが多く信用性に欠ける
短銃を発射したとされる被告の手から硝煙反応が出てない)などと主張したが、いずれも退けられ1997年12月19日、最高裁で広田雅晴への死刑が確定した。

あとは法務大臣のサインによる死刑執行を待つのみになっているが、直接証拠は見つかっていない等無罪の可能性もあるため死刑執行にはなっていない。