ビデオリサーチは「個人ベースでどれくらい番組が見られていたかというのが正確に分かると、多面的にデータが分析できるので、番組の編成や制作の面で活用いただける幅が広がるのではないか」と見ているが、早速この4月改編で動きが出ているようだ。

『名医のTHE太鼓判!』(TBS)、『名医とつながる!たけしの家庭の医学』(テレビ朝日、ABCテレビ制作)と、年配層の支持が高い健康系番組が2つ同時に終了し、
広告主が重視する若年層、ファミリー層を意識した『有吉の壁』(日本テレビ)、『CDTVライブ!ライブ!』(TBS)といった番組がスタートするなど、個人視聴率の本格導入に伴う改編と見られている。

視聴率調査は1962年に開始して以来、新たな測定装置の導入やエリアの拡大、タイムシフト視聴状況の計測など、進化を遂げてきたが、
その中でも「今回のリニューアルは、97年の関東地区における機械式個人視聴率調査の導入以上のインパクト」だという。

今後は、TVerやGYAO!など動画配信における放送局由来のコンテンツへの対応も検討しており、「テレビの視聴をできるだけ正確に示していくため、
視聴環境が変わるのであれば調査設計も必要に応じて変え、テレビメディアの価値を正しく伝えていく」としている。