岩手県と盛岡市は、介護施設の利用者や職員など、県内で新たに10人が、新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。
県内で感染が確認されたのは、あわせて137人となりました。

新たに感染が確認されたのは、盛岡市、洋野町、宮古市、花巻市に住む10歳未満から80代のあわせて10人で、このうち、介護施設の利用者やその家族、職員が6人を占めます。
洋野町では、デイサービスを行う施設の30代の女性職員と、80代の利用者の男性、同じ建物にある別の介護事業所の40代の女性職員の感染が相次いで確認されました。
この施設では、これまでに90代の利用者の女性の感染も確認されています。
また、花巻市では、グループホームに入所する80代の女性が感染していることがわかりました。
女性は、今月15日から発熱などの症状があり、20日、医療機関を受診しました。
県によりますと、入所者と職員は30数人にのぼるということで、接触者の検査や感染経路の調査を進めることにしています。
そして盛岡市では、すでに感染が確認されているデイサービスの利用者の男性の同居家族と親族、あわせて2人の感染がわかりました。
このほか、盛岡市では、50代の自営業の男性が感染していることがわかりました。
男性は、今月4日からけん怠感や発熱などの症状があり、21日にPCR検査を受けて、感染が確認されました。
また、宮古市では、すでに感染が確認されている60代の女性の家族で、10歳未満の女の子が感染していることもわかりました。
県内では、感染の拡大が続いていて、今月に入って感染が確認された人は110人にのぼり、年代は高齢者にも広がってきています。
県医療政策室の工藤啓一郎室長は、「他県での傾向を見ると、若い人がまず感染して、そのあとに医療施設や高齢者施設、学校に飛び火する傾向が見られる。何とかそういう方向に進まないように食い止めたい」と話しています。
県によりますと、県内で感染が確認され、現在、入院している人は、22日の正午現在、67人で、このうち1人は重症だということです。
県では「現時点では医療体制はひっ迫した状況にない」と話しています。