モノポーラー

手術で使う道具といえば、「メス」がよく知られているでしょう。

外科医が最初に「メス!」と言い放って看護師からメスをもらい、皮膚を切る。

手術シーンの定番です。

しかし、実は手術中にメスを使う機会は「最初に皮膚を切る時」くらいしかありません。

手術によっては途中で数回メスが必要になることはあるものの、メスは使う頻度がかなり低い道具です。

では、何かを切りたい時によく使う道具は何でしょうか?

それが、たいていメスで皮膚を切った後に外科医が要求する道具、「モノポーラー」です。

別名「電気メス」とも呼びます。

メスのような刃物ではなく、電気を通電して組織を焼きながら切る道具です。

(※この記事の冒頭の写真に写っている道具です)

手元にボタンがあり、これを押すと通電し、細かい血管を凝固しながら切開できるのが利点です。

ボタンを押すと「ピーッ」と電子音が鳴り、電気メスの先が触れた組織から煙が上がります。

ドラマでは、モクモクと煙が上がる様子もリアルに再現されていますね。