当初は『六本木クラス』というタイトルに批判が相次ぎ、世帯平均視聴率は初回が9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、2話が8.6%、3話が7.0%、4話が8.1%と微妙なラインで推移。『ドクターX~外科医・大門未知子~』などを生み出した木曜ドラマ枠としては寂しい数字となっていた。

 だが、実はネット上では最も数字が落ち込んだ3話から「急激に面白くなった」と評判で、口コミ効果の影響なのか以降は右肩上がりに。5話の視聴率は9.1%と前週から1ポイントも上がった。

 それでも原作ファンからは「原作の劣化コピー」「竹内涼真の髪形はあれでいいの?」などと厳しい声があるが、そんな原作ファンからも一目置かれているのが平手の好演ぶりだ。

平手はIQ162の天才で人気インフルエンサーの麻宮葵を演じており、これは原作でキム・ダミが扮したチョ・イソと同じ役どころ。自由奔放な可愛らしさと周囲を振り回すエキセントリックさが同居した難しい役柄だが、平手は独特のクールな雰囲気とコロコロと変わる表情で見事に演じきっている。

 第4話では、新とキスしそうになったヒロイン・楠木優香(新木優子)の頬をつかんで「ディーフェンス!」と阻止。原作でも屈指の名シーンを、純粋さと狂気の入り混じった表情で再現し、ネット上では「原作を超えた」という声まであがった。

 第5話では、新をめぐって優香に「ほしいものは絶対に手に入れる。邪魔する奴がいたら叩き潰す」と宣戦布告。新の復讐劇が加速すると同時に三角関係が盛り上がりを見せており、平手がその中心となっている状態だ。

 元アイドルという色眼鏡で見ていた視聴者からも「完全にハマり役」「原作のチョ・イソより好き」「ヤバイくらい可愛い」といった反応が寄せられており、今作をきっかけに評価が跳ね上がりそうな気配となっている。

 『六本木クラス』の原作者チョ・グァンジン氏からも「彼女は役にぴったり」と推薦されていたという平手。ついにハマり役を得た平手が女優として「大化け」する可能性もありそうだ。