お互いの磁力で引き合うとしても、舞台が映画村にならないと作用は現実化しない
この点、日米合作(条映&ハリウッド)時代劇「サムライベースボール」の企画が立ち上がったことが、
決定的な触媒となった
ここで日本の時代劇に精通したアニーが担当キャスティングディレクターに起用され、ハリウッド関係者一行が
視察のため相手方の本拠地を訪れることは、映画制作のスケジュールに沿った極めて自然な流れだろう
しかも「サムライベースボール」も、2003年公開の「ラストサムライ」をベースにしている点で確固たる基盤を有した
ここまで周到に「ご都合」をつければ、アニー安子とひなたが磁場を交錯させる映画村で出会ったのは、
偶然が積み重なったご都合主義でも何でもなく、「数奇な運命の巡り合わせ」であったことが了解される