>>970

初代センチュリーのデザインとベンツマスクを結びつけること自体無理があるんだよな。
何故なら、初代センチュリーは日本のフラッグシップカーとして、既存の海外の同格車とは違う
価値観を提供することに腐心してる感があるからね。

それが一番顕著なのがフロントグリル。
海外の同格車がギラギラメッキで縁取りされた、顔が映るミラーフィニッシュのこれ見よがしに
大きなグリルを採用し、その車がどういう位置づけであるかを誇示することに腐心していたのに
たいして、初代のセンチュリーはそれとは真逆の、塗装ボディーから一段下がったところにグリ
ルを配置してる。

開発したトヨタは恐らく、日本の伝統美である奥ゆかしさや、内側からにじみ出る押し出し感を
表現したかったのだと思う。
言わば、「ジャパン・オリジナル」(このコピーは奇しくもインフェィニティーQ45で使われた
けど)を表現したかったのだと思う。
違う言い方をすれば、内から滲み出る殺気で戦わずして相手を圧倒するサムライ、言わば武士道の美学だ。

だから意図的に、当時主流だったSAE規格のライトを使わず、つまり北米輸出を考慮せず、かつ、縦目
にもせず、あの異形角型ライトを採用したのだと思う。

これに対して80〜100系のクラウンの後期型HTは、メッキギラギラの押し出し感重視の、まあ、極めて解
りやすいグリルを採用した、だからこそ、「ベンツマスク」とあだ名が付いたわけ。
意味合いが違いすぎるという事だよ。