ANA参入、大阪線の利用客が倍増した地方空港
2014年08月15日 14時28分
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7月1日に全日本空輸(ANA)が再就航した青森空港で、大阪(伊丹)線と札幌(新千歳)線の
7月1か月分の利用者数が、大阪線は前年同月比2・1倍の1万8146人、札幌線は1・5倍の1万2548人に増えた。
同月の空港全体の利用者数も8万4174人と前年比17%増え、青森県はANAと日本航空(JAL)の
「2社体制の効果」として、さらなる利用者増を目指して大阪などでのPRにも力を入れる考えだ。

11年ぶりにANAが同空港に乗り入れ、大阪、札幌の両線で運航を開始したことで、
先行するJALと合わせて大阪線は1日3往復から6往復に、札幌線は3往復から5往復に増えた。

県交通政策課によると、JALの大阪線の利用者数は25%増の1万774人、札幌線は3%増の8477人で、
客席の利用率も、それぞれ76・2%、61・1%を確保した。JAL青森支店の福田豊支店長は
「数字的に顧客の流出は見られない。(大阪線は)客席が2倍になった中で利用者数も倍増と、需要がついてきている」と評価した。

一方、ANAの大阪線は7372人、札幌線は4071人で、利用率はそれぞれ53・6%、
45・1%と目標の6割をやや下回った。ANAの西文彦・青森空港所長は「当初目標には達していないが、
全体の利用者数は増えており可能性がある路線。今後ANAの認知度を高めていくことが課題だ」と語った。

県は、ANAを迎え撃つJALが運賃を値下げしたり、就航前に県などが県内の商業施設などでPRイベントを行ったりして、
県民への周知を図ってきたことも奏功したとみている。

県の担当者は「これまで取りこぼしていた需要があったということ。この利用者数を定着させていく必要がある。
今後は、冬季の顧客確保がカギ」として、秋以降は、大阪でもPRイベントを行い、さらなる利用者増を目指す。