2013年12月5日(木)
■ HAC三沢─函館の搭乗率低迷
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 北海道エアシステム(HAC、本社札幌市)がまとめた8〜11月の旅客輸送実績
によると、11月で運航を休止した函館空港経由三沢─札幌(丘珠)線の搭乗率は、
三沢─函館間が平均1割程度と振るわなかった。HACや市の関係者からは同線の
認知不足やダイヤの不便さを指摘する声が上がり、来年5月に予定される運航再開
に向けて観光、ビジネス両面での需要の掘り起こしが課題となる。

 函館経由便は7月に開設された三沢−札幌直行便の夏季の需要増に対応するため、
直行便と同じサーブ340B型機(36席)を使い今年8月に1日1往復で就航した。
HACによると、三沢−函館間の搭乗率は8月が10.3%、9月が12.5%、10月が6.7%、
11月が11.1%と低迷が続いた。

 HAC経営企画部の担当者は札幌−函館間の搭乗率が平均7割と好調だったことを
挙げ「三沢−函館間の単独路線としてのPRが足りなかった」と要因を分析。三沢市の
旅行代理店オリエントツアーの鈴木健一社長は、三沢発が午後4時40分、函館発が
午後3時40分というダイヤについて「30分という所要時間の短さは魅力だが、観光、
ビジネスどちらの客にとっても発着時間が遅すぎる」と指摘した。

 三沢空港利用促進期成会会長を務める三沢市商工会の竹林秋雄会長は「八戸商工
会議所と情報交換しながら、県南地方と函館の経済交流の現状を検証し直す必要がある」
とし、安定した需要が見込めるビジネス客の利用増へてこ入れを図る考えだ。

 三沢市は函館市から観光客を呼び込もうと、今年9月に函館市で開かれた食の
イベントで、ご当地グルメとして豚バラ軟骨「パイカ」をPRした。三沢市政策調整課
の堀憲明課長補佐は「鉄路との競合も考慮しながら、利用促進策を考えていきたい」
と述べた。