だいぶ前ディスカバリーチャンネルでこれの特集組んでたよ。俺としては大いに納得できた内容だった。

ディスカバリーチャンネルの見解は以下のようなもの。

簡潔に言えば、ヴォイニッチ手稿はノストラダムスの預言書と同じく何の根拠もない、曖昧な本。
当時、曖昧で的を射ない、意味をなさず読解不可能な書物ほど逆に真理を表しているとしてもてはやされた。

なぜなら時代背景的に、15〜16世紀あたりのヨーロッパはオスマン帝国の躍進やペストの流行などで混乱混沌としており
その発生原因がその当時の人々に突き止められない→真理なんてないのではないか? 真理が隠されている状態こそが通常である……という思想の一大ブームが起こった。

錬金術もこの時代流行ったし、意味のわからない錬金術士の書籍も、当時の貴族や富豪がこぞって高値で買ったらしい。

つまりヴォイニッチ手稿のようなものを作れば、高値で売れるってわけ。
ノストラダムスもほほ同時代、最初は短い簡潔な預言書を出版したが、後年ますます長く難解な預言書を出版。それがさらに売れた。
金になるなら人間はなんだってでっち上げる。マヤの水晶ドクロなんかもいい例だろ。本当はダイアモンドで削ってあったんだから。


またヴォイニッチ手稿の文字は、規則性がなく一定の文法と呼べる箇所も言語学者に言わせればないらしい。
つまり世界中の言語に普遍的に介在する一定の規則性、重複表現箇所がない。(俺も大学で言語学を専攻した。ヴォイニッチ手稿を見る限り、言語っぽくない)
ヴォイニッチ手稿の文字列はディスカバリーチャンネルによれば次のように作られた可能性が高いそうな。

意味不明な文字をいくらか作りだし、それらを並べて書く。
多くの穴をあけたシートをそれにあてて見える文字を書く。
穴をあけたシートを回転させ、また見える文字を書く。これでややアットランダムかつ規則性がなく一定の文法と呼べる箇所もない文字列ができる。
こういう方法で作られたんなら解読の仕方がない。(事実誰も解読してない)

さらにヴォイニッチ手稿の見たこともない絵は、他の錬金術の本にも似たような記述はある。(ここはディスカバリーチャンネルが言及してたかどうか忘れた)
本来、錬金術なんてないのだが、それをあるように見せるために訳わからない材料の絵を載せてたりする。
たとえば不老不死の本に、不死鳥が必要だとか、水銀が必要だとか根拠もなく書くような、著者の大嘘が必要とされるため、そう書いたのだろう。

つまり、解読なんて不可能な、現代人にとって意味のあまりない本なんだなヴォイニッチ手稿は