ハプログループD1aは、チベット等に多いが、日本人にも見られるタイプである
ハプログループD1bは、日本列島に固有に見られるタイプで、アイヌが高頻度で約85%、次いで琉球民族で約40%、本土日本人にも35%ほど見られる。


縄文人の血を色濃く残すとされるアイヌ[65]や一部の沖縄県民(特に糸満や宮古島)で高頻度に見られ、

反対に漢民族や朝鮮民族などの周辺諸民族にはほとんど見られないことから、ハプログループD1bは縄文人に特徴的なY染色体だとされる。

(ミクロネシアやティモール島でもわずかに発見されている。)
アリゾナ大学のマイケル・F・ハマー のY染色体分析でもD系統が扱われ、

チベット人にも、約50%の頻度でこのハプログループDを持っていることを根拠に、

縄文人の祖先は約5万年前に中央アジアにいた集団が東進を続けた結果、約3万年前に北方ルートで北海道に到着したとする仮説を提唱したしかし、実際にどのような経路を通ったかは様々な学説があり結論には達していない。

D系統は、現在世界で極めて稀な系統になっており、日本人 (D1b) が最大集積地点としてその希少な血を高頻度で受け継いでいる。

遠く西に離れたチベット人 (D1a) やアンダマン諸島(D*)で高頻度である他は、アルタイ(D*)、タイ (D1a)、ヤオ族 (D1a)、フィリピン (D2)、グアム島(D*) 等の南方地域にわずかに存続するだけである。

しかしながら同じD系統とは言え、D1b系統と東アジア(チベット等)のD1a系統は分岐してから4 - 5万年もの年月を経ていると考えられる

(O系統が誕生したのが3 - 4万年前であるため、これよりも前に分岐しているD1bとD1a等は別系統であるが双方とも日本列島で見られる)