評価するかどうか、ってのは
ドイツみたいに戦争責任はナチスという悪人ばかりの指導者にあり国民は騙された無垢な被害者だという
責任を明確に切り分けるという戦後処理の一つの理屈、テクニックの話になってくる

マヌケな軍部のせいで補給を断たれ、かといって投降も許されず犬死にさせられた兵たちの無駄な死を
「玉砕」という神聖な宗教画に仕立て上げ、さも美しい物語であるかのように国民を騙し
無能な軍の実体を見せないようにするプロパガンダに荷担した
藤田の責任はここにある

ただ近年は、そういう指導者も実は悪魔ではなく普通の人間だったんじゃないかという話が有力になってきている
藤田の行いを現代の価値観で弾劾しても、普通の人間が戦争に狂っていく本質にはたどり着かない