天才画家の朝は早い
妙齢の天才画家にとっては早朝の寒さは堪える
今日も塩にぎり3つと白湯のポットを持参して朝6時に図書館に並ぶ
何故なら、図書館開館と同時に今朝の朝刊を読むのは天才画家でなければならないし
だいいち、税金で買った新聞をホームレスに先に読ませてはいけないと思うのだ
その義務を果たすためにはホームレスより早く並ばなければならない
日が昇らないとホームレスは起きない
だから、今の時期はどちらかというと老齢の人達との競い合いになる

ところで図書館は駅にほど近いから通勤者達によく見られる
一見してホームレスでないことがわかる服装でないとならない
ここは炊き出しではないですよと
いくら寒くても才気ばしった妙齢の天才画家のオーラを発してなければならないのだ
これだけのことを世間の人が働き始める前からこなす労力を厭わないこと
これが天才画家を続ける秘訣でもある