作品の内容や解釈についてのみ、私からも少々言わせてください(つまり、私は別に個人を攻撃
したいわけではありません)
主人公に経済的余裕があり、実家は困窮しているから、家族なら援助するのが自然という意見も
一理はあると思います
その意見は、ある程度尊重します
しかし、はたして、いきなり異世界に転生した主人公は、突然父や兄の立場になった人たちを
本当の家族と思えるものでしょうか?
家族が家族として温かく接してくれた本好きの下剋上の場合は、その後、本当の家族と思うよう
になったのはわかりますが、八男の場合、他の兄たちはまだしも、長兄や父親が少年期の主人公
に対して家族的に温かく接していたようにはぜんぜん見えません
一緒に食事のテーブルは囲んでいても、それはとても温かい家族団欒のシーンという描写や演出
ではなかったと思います
困窮しているからしかたないとはいえ、三男以下の男子は成長したら厄介払いのように家から
追い出される、それがわかっていて、それまでは養ってくれるからといって、特に団欒の描写
もない相手を、本当の家族と思えるものでしょうか?
おそらく日本の本当の家族の記憶もあるのに
たまたまその家に転生したために父や兄になっただけの他人、家を出て独立したらもう無関係
な人たち、主人公から見て、父や長兄はそんな存在ではないでしょうか
心理的には、長兄に対しては本当の兄という感覚はたぶんないと思いますよ