高畑「俺達はいま東映動画を離れAプロにいる。何故だか分かるか?」
宮崎「決まッてんだろ……あの児童文学の傑作『長くつ下のピッピ』の完全アニメ化のためだ、パクさんよ」
高畑「ああそうだ……これはいわばアニメーションの本流への復帰……こどもたちの想像力を膨らませる真のアニメ作り……
   ホルスの件で俺達を冷遇し旧態依然ぶりを露呈した東映を見返し!世界に名を轟かす!」
宮崎「腕が鳴るな……!」(早くもイメボを大量に描き上げつつ)
小田部「ちょっと《ディズニー》に“アニメーションの本質”見せてやっか……!?」(キャラ表描きつつ)
高畑「小田部はキャラクターを固め、宮崎は渡欧しロケハン、イメージボードが出来たら俺と一緒にリンドグレーン女史に原作の版権交渉をする!やるぞてめえら!」
宮崎・小田部「応!」

リンドグレーン「タカハタ、ミヤザキ? オゥ、どこの馬の骨とも知れない連中にアニメなんて許可シマセーン!面会したくもアリマセーン!早く電話を切ってジャパンにオカエリクダサーイ!」
高畑『待ってください!そちらに当方の企画書が届いているはずです!せめてそれを見てから!』
リンドグレーン「(ペラ)ほぅ……このコンセプトアートはなかなか……ゴットラント島デスカ? スウェーデンの町並みを上手く取り入れてマース!」
高畑(きた!ここで押せば勝てる!)
リンドグレーン「アニメはどんな会社でも断るつもりデシタがこれならば……、ピッピの絵も確認してみm(ペラ)
(!? 丸見えの緑色のパンティーにガーターベルト……だと?
 たしかに長くつ下……だがなんだこの煽情的なラインは……なぜ足を開いて股間を見せびらかしているのだ……
 イメージボードもどのページをめくっても必ずパンツが丸見えの絵が……
ハッ! まさかこの連中、アニメーション作家と言いながら本当は……)
高畑『アニメのピッピはですね、平凡なこどもの欲望の復権、幼稚の復権をテーマにして、
遊びの解放と発見の喜び、あ、解放で思い出したんですけど、原作の第二作のように、開放的に上半身裸になるピッピたちのようなですね、
すばらしいこどもらしさ、は、はだ、はだ、へ、へへへへへへへ!(普段は権力に屈しない高畑の渾身の愛想笑い)』
宮崎『ブブブブブブヒィイイイッ!ブヒ!ブヒョッ、ブヒョオオオオ!ブヒョォオオオオッ!!(渾身の援護射撃)』
リンドグレーン「この児童文学者のテキめ!」
高畑・宮崎『!?』
リンドグレーン「あなたタチのような、よ、予備軍に、こんなパンティー&ストッキングwithガーターベルトなピッピをやらせるものですか!ゲラウトヒャ!ゲラウトヒャ!」

小田部「ちっくしょう!どうして原作者は俺達の全力の企画を拒絶したんだ!」
高畑「総括してやろうか!総括してやろうか!」(丸めた赤旗新聞でAプロの机を粉砕)
宮崎「このままじゃ気が済まねえ! パクさん!早く次の企画の準備だ! このままルパンの敗戦処理なんてやってられっかってんだよ!」(旧独戦車模型でAプロのトレス台を粉砕)
高畑「合宿だてめえら!」
宮崎・小田部「応!」
青木(なんなんだよこいつら……)

ピッピの失敗を経て彼等があっという間に企画を作り、パンダブームまで寝かされたのが「パンダコパンダ」である
こどもらしさを最大に表現するための、圧倒的パンチラ量は後世の作オタを震撼させ続けている……