鳥の進化について、これまで科学的真実とされてきた通説を覆す研究結果が
26日、明らかになった。米研究チームによる5年にわたる鳥類のゲノム解析で
分かったもので、教科書の修正も必要になるとみられる。
研究は27日の米科学雑誌サイエンス(Science)で発表される。

研究チームを率いる米イリノイ(Illinois)州シカゴ(Chicago)にあるフィールド
博物館(The Field Museum)のSushma Reddy研究員によると、「重大な発見」は2つ。

「1つは、外見での判断は難しいということ。見た目や行動が似ている鳥に必ずしも
種としての関連性があるとは限らない。2つめ目は、現在当然と思われている鳥類の
分類や進化に関する認識の大半が誤りだったということだ」(Reddy氏)

この研究プロジェクト「The Early Bird Assembling the Tree-of-Life Research
Project」では、世界19か所、169種類の鳥から採取したDNAデータを解析し、
現存する鳥類の主なグループの進化を調査した。

鳥類のゲノム解析では史上最大規模となったこの研究の結果は、広範囲にわたって
影響を及ぼすとみられ、数十種の鳥の名前を変更する必要も出てくるという。

研究では、鳥類が常に新しい環境に適応してきたことも明らかになった。
例えば、フラミンゴとカイツブリの祖先は水鳥ではなく、カッコウの祖先も陸に
住んでいた鳥ではないという。

そのほか、昼に活動するハチドリが夜行性のヨタカから進化したことや、ハヤブサは
タカやワシとの間に進化的関連はなく、速く飛ぶ海鳥はペリカンなどの水鳥とは
関連性がないことなどが明らかになった。

ソース:http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2410943/3080174
AFP BB NEWS 2008年06月27日 16:29