一つ例を書いておきますが、例えば小さな干潟があったとします。
広い干潟があれば、途中の小さな干潟など、キャパシティーの面から、
保全の重要性が低い、ということになるかもしれません。
ただ数だけ調べて、「これだけいました〜」だけなら。

けど、もしその広い干潟と干潟の間に、この中継地が無ければ、
大型種はいいけど小型種は遠すぎて辿り着けない、というような、
事もあり得るわけで。
階段の踊り場のような重要な役割を担っている可能性もあるわけです。

そのような小さな干潟の再評価の為に、ルートの解明がいま必要なわけです。

フラッグ付きの個体は少ないので、例えば谷津干潟で現れた個体が、
ある日消え、4日簡くらいあとで汐入あたりで観察されたとすると、
直接飛んでいったのか、どこかで休息したのか、そういう推定も出来る
わけです。

途中の小さな干潟で観察されれば、それはそれでさらに成果でしょうし。

数が沢山くる、大きな干潟を守ろうというのは当たり前のことで、
ルートの解明は、今まで過小評価されていた小規模な地域の重要性を、
正しく評価するために必要と思われ、やられているんですが。