信じられないだろうけど、俺が体験したことを言うぜ。
思い出すたびに身震いする。忘れようとしても忘れられない。
この世にあんな出来事があるなんて、今でも信じられない。
先週のよく晴れた日のことさ。
俺は月1くらいで行ってる千葉県の手賀沼で野鳥観察をしていたんだ。
当日は早朝に我孫子駅から手賀沼公園へ。
そこから野鳥観察しながら手賀沼のほとりを歩いて、手賀曙橋まで。
ウォーキングを兼ねた野鳥観察は体にも心にも良いさ。
午前中に手賀曙橋を通過したら、さらに手賀沼から流出している手賀川に沿って歩いて
行けば、猛禽の観察スポットさ。
そう思ってウキウキして野鳥が舞う手賀曙橋を渡っていたその時、
通りすがりの200mmくらいの望遠レンズを付けたカメラを持った人から声をかけられた。
「このあたりで野鳥が見れると聞いて来たのですが、どこで見れますか?」
あまりの出来事に、俺は何と答えていいかわからず、驚きと狼狽で、ただひたすら
その場に立ち尽くすばかりだった。
あぁ、思い出すだに恐ろしい。