1999年、妻が妊娠した。
その時買ったのがF60Dと28mm2.8だった。
無事に娘が生まれてひたすら撮りまくった。
初孫を抱いて目尻を下げる親父、曾孫をあやす祖母・・・
幸せな日常をF60Dは黙々と記録してくれた。
2003年夏、親父は事故で鬼籍に入いり、そのひと月後に祖母も老衰で鬼籍に入った。
親父も祖母も、F60Dで撮った娘を抱いて満面の笑顔の写真が遺影になった・・・
今年11歳になった娘がF60Dを手に取ってこう言った
「あ、このカメラ懐かしい!パシャコーンって音がするんだよね」
本当にちっぽけな古びたカメラだけど、家族の喜怒哀楽を記録してくれたF60D
デジカメに引導を渡された今は、防湿庫の中で静かに家族を見守ってくれている・・・

何か、しんみりさせてすみませんでした。