メッツ藤浪晋太郎、早くも崖っぷち 1回持たずKOに、地元解説者は落胆「ちょっと守りに入っているか」

 メッツの藤浪晋太郎投手(29)がオープン戦2試合目の登板となったタイガース戦で敗戦投手となった。2―2の8回から6番手でマウンドに立ったが、3分の2イニングを3安打2失点(自責1)で相手の勝ち越しを許した。

 打者6人に計25球を費やし、そのうちストライクは13球で、明らかなボール球は10球もあった。最初の打者4人の打球はいずれも初速90マイル(約145キロ)以上で、そのうち3本がヒット。カウントを悪くして甘い直球を狙い打たれた。

 地元放送局SNYのキース・ヘルナンデス解説者は、落胆のせいか「フジヤマ…、失礼、藤浪だった。前回はいい登板だったが、ブルペンの最後のいすを争っている状況だからなのか、ちょっと守りに入っているのかもしれないな。評価が難しい」と首をひねった。

 新天地でのデビュー登板だった7日のナショナルズ戦は1イニングをわずか10球で三者凡退に抑えるなど好投した。

 開幕ブルペン8枠のうち既に6枠が確定。さらにトンキンもほぼ確定と伝えられる。最後の1枠もリードフォーリーが濃厚とされるが、藤浪ら10人が争う激戦に。そのうちの2人、アダムスとサルサーがこの日、無失点投球を見せ、今春はともに4試合でいまだ無失点だ。

 さらに藤浪の契約にはメジャー枠を保証する条項が盛り込まれていないため、球団側が望めばマイナー降格のオプション(選択権)を行使すること可能ななのだ。一方、トンキンやリードフォーリーのほか、ビックフォードやY・ラミレス、アダムスの契約には同様のオプションが盛り込まれておらず、マイナーに落として球団に残留させるには一度ウエーバーにかけなければならず、他球団から獲得される恐れがある。

 藤浪はまだオープン戦で2試合しか投げていないが、崖っぷちへと追い詰められている。