KoHはリドスコが用いている2項対立構図の等価の片方にムスリムを置いて見せた時点で
他のキリスト教映画とは一線を画してる気がするな

基督教会内の権益あるは現実と理念の衝突はあくまで過程
ボードゥアンすら前者におもねる旧体制として退け純化した基督勢力=バリアンと
やはり理念と、こちらは強すぎる信仰心の衝突構図を織り込まれたムスリム勢力が
善悪の彼岸で等価値に衝突する映画(しかも中東で戦争継続中に制作、公開)なんて
やっぱり奇跡的な作品なんじゃないかと思う
サブテーマレベルで作家性を貫き続けた巨匠の手元に、頓挫した企画のスタッフと資材が残ってて
それらを流用可能なテーマを扱った素晴らしい脚本が届いた成果でもあるし