「沈黙」の書かれてないバックストーリーとして、
イベリア半島でのユダヤ教徒異端審問があり、改宗してマラーノとして生きたユダヤ人たちをカソリックは軽蔑した、という事実がある。
フェレイラという苗字はマラーノにもしばしば見かけるという。
ユダヤ人を拷問にかけ、殺し、転ばしたのはカソリックで、本編で彼らが殺されたり転んだりしているのを見ると、つくづく無常や因果を感じる。
転んでも内心の信仰を捨てない生き方はマラーノのものでもある。彼らの多くはイベリアからオランダに移住し、資本主義の基礎を築き、東アジアからカソリックを駆逐した。