>>738
エンタメとして楽しむだけならともかく、キリスト教が分かってないと、この話の何が画期的かが分からないんじゃないか。
それこそ「テンプレの枠を外れて」ないって評価になっちゃうのでは。

たとえば当時のエキュメニズム運動なんかが分かってると、本作はそれ自体がカトリックの考え方に対する批判になってると分かる(これは単行本のあとがきにも顕れてる)。
聖書の『ヨブ記』を読んでると、「神の沈黙」に対する聖書と異なる回答がなされてると分かる。
カール・バルトの神学を学んでいたら、そこでの神観やユダの救いの問題について、かなり新規の論を打ち立ててると分かる。