主人公の名前がモアナ(=海)だったことでふと思いついた解釈。
あの作品の本当の主人公は、海そのものなんじゃないかってこと。
生命の源は海。よって、あの作品に出てくる女神を含めた全てのキャラは
海の中にある「自分の様々な側面(個性)」を象徴している。
海は女神であり心を失った女神テ・カァであり心を奪ったマウイであり心を戻したモアナであり
モアナに旅立ちを促したおばあちゃんでありモアナを生み育てた両親でもある。
そして海にとって、「女神が心を持っていた頃に大航海を実現していたご先祖達」は
女神の心を宿していた過去の自分自身を象徴している気がした。
海は女神でもありマウイでもあるので、海は自分で自分の心を奪い隠してしまったことになる。

自ら心を取り外してしまいテ・カアという黒い病に陥った海が「心を取り戻してもう一度
あの頃の自分に戻ろう」と意図した海がモアナになって自らの心を取り戻すあの物語を
発生させたというイメージ。心=愛でもある

幼少期のマウイは母親に捨てられた時、自分に注がれる愛を失ったと同時に
「自分は尊くない存在だ」と誤解し自分自身への愛を失ってしまった。その結果
自分を愛せなくなったのでその代償行為として「人々に愛される行為」にふけった。
愛を失ったゆえの行為が「女神の心(=愛)を失わせてしまう」という結果を招く。

しかしモアナと出会うことで自分自身への愛を思い出す(=愛を取り戻す)ことが
出来た時、マウイもまた女神の心(=愛)をあるべき場所へ戻す決意が固まって
一度は離れたモアナの元に戻って来る。
モアナが「自分は何者か」を悟った時、一度は海に捨て去った女神の心を取り戻す。
そしてその心をテ・カァになってしまった女神に戻して女神は復活し、海はかつての自分の
姿を取り戻し、モアナはかつての自分達の姿(ご先祖のように大航海)を取り戻した。

どれも、海自身が陥った課題とその克服を象徴するシーンじゃないかと思った。