おじさんじゃないですよ、ちゃんと23です(笑)

「七人の侍」の「勝ったのは農民だった」は合理的で良いですが、全体がこのレベルというよりは、
この作品が特別で、いろんな要素が噛み合って最高傑作になったのだと思います
僕もそこまで映画に思想を求めませんが、それでもどうにも入り込むのに抵抗を感じる作品がありますね…

「いきものの記録」は黒澤の核へのナイーブな恐怖心を老人に投影し、
裁判員(?)が黒澤の理屈で「僕には理解できますねえ」と肯定するという独りよがりの退屈な映画だと思います
恐怖から冷静にリスクを検討することを放棄して、狂人に託して怖がるだけ怖がってもどうしようもありませんね
技術的な部分は分かりませんが、これは普遍性を持たない完全に過去の映画でしょう

他の例では、「悪い奴ほどよく眠る」の西はやっぱり幼いです
写真を見て憎悪をかき立てるとか、ウイスキーを毒だと言ってみたりとか、幽霊ごっことか、
妙に芝居がかったことをして、復讐する自分に酔ってるのではと思います
それに秘書になったなら、テクニカルなことをせずともいくらでも証拠を掴めませんか

黒澤作品は一歩引いて見てしまうと、独りよがりの感情吐露に見えてきてしまいます
そして現代人を一歩引かせない普遍性を持った作品はそこまで多くないかもしれません