ラスト、アンドーが撃たれて倒れて、ジンが一人で屋上に行くシーン。

ここで、ジンが躊躇なく、アンドーを置き去りにしていくと、
観客としては、シーンが印象に残らないわけ。

「あれ? ジンはアンドーを助けないのかな?」
「そうか、ジンとアンドーは、その程度の希薄な仲で、ジンは冷酷な女なんだな。」とキャラを理解する。

そういうキャラ設定にしたいのかしらないが、
映画としては面白みは台無し。

最初は、ジンは冷酷で、アンドーとの仲も希薄だったかもしれないが、
一緒に戦ううちに、互いにとても必要な大切な仲になっていった、ということを描くのが普通。
ジンとK-2SOについては、そういうところが描かれていたんだけどね。
ジンと、アンドーは、いつのまにか仲良くなってる体になってるし。
これも、脚本が雑だから、いつ、ジンと、アンドーが仲良くなっていったのか、わかりにくいのだよ。

ジンの父を暗殺しようとしていたアンドーが、なぜ思いとどまったのか、
なぜ、アンドーはジンを信じるようになったのか?

おそらく、アンドーはジンの父親を狙撃しようとしてるうちに、
ジンの父親が、仲間の研究者のために、敵の前に身を出したことに感銘したのだろう。
が、その程度の自己犠牲的精神を目撃しただけで、気が変わるような人物だとしたら、
アンドーのキャラクター造形は失敗だろ。
そんなやつじゃないはずだろ?アンドーは。