>>638-639
上映された映画が安倍ちゃん派のネトウヨらに評判がええ大竹海兵団出身の
脚本家の笠原和夫氏は、
「あの破滅的な戦争に国を導いた当時の指導者の大部分は、陸海軍の将官と参謀と
呼ばれる高級将校たちであった。この人たちは、全国の秀才の中から何十倍という
競争率を突破して陸士官学校や海軍兵学校に入り、さらにその中からまた何十倍かの
競争を経て選抜され、陸軍大学や海軍大学で最高の教育を受けた、文字通り秀才の中の
秀才たちであった。
それほど頭のいい人たちが、なぜ国力の実情を認識出来ずに、超大国のアメリカを敵に
回すようなことをしたのだろうか。
 開戦のとき、わたしは中学二年生だったが、「日本が負ける」と断言したことを
覚えている。
 理由は簡単ーそのころわたしは父親に連れられてよくアメリカ映画を観ていたの
だが、その中に出てくる自動車の数が、当時の東京の街で見かけられた車の数より
圧倒的に多いーという、ただそれだけの理屈からであった。そして結果は、その
通りになった。
凡庸な中学二年生の頭でも容易に見通せることが、どうして年功を積んだ秀才中の
秀才たちが見通せなかったのだろうか。これは全く不思議というほかない。
もちろん、資源量や工業生産力についての詳しい調査報告は政府の手許にも整えられて
あった。それを読めば一目瞭然、勝つはずのない戦争であることは分かりきっていた
にもかかわらず、である。」