それはテーマの読み取り方の問題なんじゃないか
この作品は善悪の単純な二元論としては描いてない
良心とか改心とかいう話じゃなくて、当事者か否かとか、関心か無関心か、という距離感の話

ディクソンは悪人だから横暴な態度だったわけじゃない
陰惨な事件も人種差別も「自分には関係ねー」って思ってたから
ミルドレッドは基本的に作中人物達から「自分(達)の平穏な日常を壊すな」という理由で迫害を受けてる
(息子でさえ『見たくなかった』と言ってる)
ミルドレッドが「それ欺瞞だろ」と突き付けてそれと向き合う話

ディクソンは署長の手紙とストロークイッで向き合ったから変わった
改心した、とかではなく無関心から関心の領域に踏み込んだ、というほうが正しい