「1987、ある闘いの真実」
ほんの30年ほど前。韓国の印象は自由主義陣営にはいるものの、軍事政権が牛耳る、拉致など平気な恐ろしい国だった。
そんな国がどのような苦しみを経て、今のまだマシな国になったのかを描いた群像劇。
キム・ユンソク、ハ・ジョンウ、ユ・ヘジン、ソル・ギョングなどオッサンオールスター映画でもある。
自由を手にするのはどれだけ困難なことか?
戦後あっさり外圧で手に入れてしまった日本人は見習うべき部分も多い反面、かの国に根付く歪みの正体も垣間見られる作品。

「いつも月夜に米の飯」
幼さゆえに、目の前にいる男が世界のすべてと思ってしまったJKの物語。
それが自分の母親の男だとしても、それしか見えない苦しさを描くのはいいけど、最後は男が受け入れてしまうことです気持ち悪さしか感じない。
主演の女の子は可愛いけどブレイクはしなさそう。

「ヒトラーと戦った22日間」
規則を守る真面目な人間は時として狂気に陥る。
勤勉さゆえ、規則からはみ出した人間に対しては無限の攻撃性をむき出しに出来る。
安っぽい正義を売りかざして、何かっていうと他人を叩くネット民の性根を見ると、人間って進歩ないなあとつくづく思ってしまう。
こういう人たちはこの国が何か間違った時、平気で「敵」ぶっ殺せる忠良なる臣民になるんだろうな。
そんな中で運命に抗う態度の悪い人間だけが生き残れるんだね。歴史から学ぶべきことは多いわ。

「アニー・イン・ザ・ターミナル」
マーゴット・ロビーを味わうだけの映画。
たわいもない復讐劇をキッチュでケレン味たっぷりな映像で見せてくれる。まー、バラバラだったエピソードが最後につながる快感はあるけど、全体的には雰囲気だけの雑映画。
それにしてもサイモン・ペグってゴッホに似てるな。