いろいろと残念なんだよね、ストーリーの本筋はとてもいい映画なんだけど・・・。

・卒業後、ルームシェアをして真愛と詩子がいっしょに住むことになった、映画としてよくある都合のいい設定。
 だから詩子がキーパーソンになってふたりのストーリーが進むと思いきや、ただ台所で洗い物をしているだけだった。
 そのため、ふたりの心情や距離感の変化などといったものを掘り下げ明確にするものがなくなってしまった。

・ラストの回想シーンに、あれっとなった。映画の作りが雑でしんどかったので記憶が曖昧なんだけど、
 本編ですでに流した映像をほとんどただ繋いで編集しただけだったような気がする。そんな印象しか残ってない。

 人の記憶はビデオではない。脳で生成される別物。楽しく懐かしい記憶を生成するときは感情とともに美化される。
 本編の映像とは少し違う、より美しくより印象的な「別の映像」を用意して溢れる感情を表現してもらいたかった。