「稼がないと、やりがい搾取になってしまう」山崎貴監督がヒットにこだわる理由 - Yahoo!ニュース
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「ヒットさせなきゃいけないというよりは、ヒットしたい。ヒットが大好物なんです。商業的に成功することが、目的の一つ。
当たらないと、朝起きるたび、何かつらいことがあったなって思い出して、そうだ今、うまくいっていないんだ……って。
お客さんのために誠心誠意告白したのにフラれた、という気分になる。当たったときは相思相愛なわけです」

「ヒット」に対する考えを尋ねると、驚くほどストレートな答えが返ってきた。山崎貴、55歳。


『アルキメデスの大戦』に続き、総監督・脚本を務める映画『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』も公開される。「ドラクエ」の愛称で親しまれる、言わずと知れた人気ゲームの3DCGアニメーション映画化だ。

「この作品はある種ロードムービーなので、いろんな場所に行かないといけないし、キャラクターの数も多い。作らなければならない物量がすさまじく多かった。
企画のスタートから完成まで4年以上かかっています。今回、半分実写化するような方向を目指したんです。
主人公・リュカのビジュアルは、声を務める佐藤健さんの顔を意識して造形しました。
僕もラフを描き、監督の八木(竜一)さんと花房(真)さんと共に、表情のバリエーションに富んだモデルを作って、アニメーションと実写の中間みたいなビジュアルにしています」

写真左が初期のラフデザイン画。写真右が完成したモデル。ラフからモデルの制作まで1年以上かけられている
https://giwiz-tpc.c.yimg.jp/q/iwiz-tpc/images/story/2019/7/29/1564371927_1564371916_irasuto3.jpg

映画化のオファーを受けた当初は断っていたという。
「僕、最初は絶対やめたほうがいい、この仕事は受けられないって随分抵抗してたんです。
ゲームと映画は全然違うメディアだから、『ゲームの映画で成功した例がありますか』と言って、逃げていた。
けどある日、『こうやったら面白くなるかも』という映画にできる方法を思い付いたんです。
自分の中で、これなら超人気ゲームに映画として対抗できるなって。進まないほうがいいよ、という赤ランプはぶんぶん回ってたのに、やりたい気持ちの方が強くなって、結局向かっちゃった(笑)」