公開当時、アメリ現象とも言える社会現象のきっかけになった映画だ。

アメリのショートカットと豊かな表情が印象的で、アメリ・カットが流行ったように覚えている。
前に付き合っていた女性に、あなたは髪の短い女性が好きなのよと嫌味ともつかない指摘をされたことも思い出す。

アメリと言えば、アメリが働くモンマルトルのカフェ”Café des Deux Moulins“という人は多いと思う。

先般、”世界の果てまでイッテQ”の出川さんと堀田茜ちゃんの10万円旅シリーズでフランスに行った時に、堀田茜ちゃんがパリを訪れたら絶対に来たかったと言って、このカフェで、クレム・ブリュレを頼んでいた。

カラメルを焦がした硬く甘い表面をスプーンで”コンコン”と割って、下にあるカスタードをいただくのだ。

クレム・ブリュレを日本で人気にしたのもアメリかもしれないなんて思う。

クレム・ブリュレは、アメリのメタファーだ。
少し硬い殻をやぶらないと前に踏み出せないのだ。
そして、アメリは多くの女性のメタファーでもある。
少女が少し大人になる時のドキドキはクレム・ブリュレの硬い表面をコンコンと叩く感じと同じじゃないのか。

ところで、スペインのバルセロナを含むカタルーニャ地方には、”クレマ・カタラナ”というクレム・ブリュレに似た甘いデザートがある。
クレム・ブリュレのように湯煎はしないが、カラメルを焦がした表面は同じだ。
お互い、こっちが始まりと主張して譲らないが、どっちも美味しい。

アメリよりずっと前の話になるけれども、バックパッカーをしていた頃に、バルセロナで初めて食べたので、クレマ・カタラナが僕にとっては最初だが、まあ、どっちが初めでも構わない気がする。

美味しいものは美味しい。

スペイン・カタロニア料理のお店でデザートで出しているはずなので、是非。