でさママ、彼女は結局そのままソープランドで働くことになったんだ。1週間くらいして客として行ってみたけどさ、僕の顔を見たら

パッと顔が明るくなってね、「やっと来てくれたのね。嬉しいわ。この1週間で随分と私も腕を上げたわよ」 なんて言うんだ。

「お店はどうだい?女の子同士で仲良くやってる?意地悪な女とかいない?」 「ええ、みんなよくしてくれるわ。同い年くらいの人が

多くてね、おとといはお店が終わってから居酒屋に何人かで飲みに行ったのよ」 「それはよかったね。で、お客さんはどう?もう指名

して来る男もいるでしょ」 「お陰さまでね、こんな私にも初めてついた翌日に指名で来てくれたお客さんが3人もいたのよ。中にはね、

インターネットにあの子はお奨めだよって書いておくよ、何て言ってくれる人までいて。それにどのお客さんも優しくて紳士的でね。最初

に不安だった粗暴で横柄なお客さんなんて全然いないの」 「そうなんだ。じゃあ思い切ってこの世界に飛び込んで良かったじゃないか。

でも、子供の教育費もあるから無駄遣いしちゃだめだよ」 「ええ、分かっているわ。息子はね、理数系が得意だから大学でITの技術でも

習得させたいの。娘は看護学部に行って看護師になりたいんだって。どっちも普通の文科系よりも学費が高いからうんと稼がないとね」 

「随分と前向きじゃないか。それに前よりも顔つきが明るくなったよ。この仕事が性に合っているのかな」 「ええ、色んな男の人とああいう

ことをするのもいいものね。それに、私がサービスしてあげて喜んで気持ちヨがってくれるお客さんの顔を見るのが好きなの。帰り際に、

「凄くヨかったよ、ありがとう、また来るからね」 なんて言ってもらうと嬉しくてね。「そうか、順調でやっているようで安心したよ。体に

気をつけて頑張るんだよ」 「あなたって本当に気遣いの出来る優しい人ね。好きよ。体は他の男に売っても心はあなただけなのよ。分かってね」

「ああ、信じるよ。僕もソープランドで指名する女が何人かいるけれど、心はキミに夢中なんだからね」 「まあ、嬉しい。私、今とても幸せよ」

ママ、こんな感じなんだよ。なかなかいい関係だろ、僕たち。