結局「ショパンがモーツァルトを神のように慕っていた」という説には
確実な根拠が何もないわけだよね。
あるのはショパン本人が関与しない、いかがわしい俗説だけで。
ショパン関係の洋書読んでもモーツァルトに関する記述はあまり出ては
こない。

ショパンに強い影響を与えたことでしばしば言及されるのは
フィールドやフンメルやカルクブレンナー。
ショパン好きなら、こちらが常識のはずだが。ショパン関係の文献には
彼らは必ず、そして頻繁に登場する。

モーツァルトはピアノ音楽の大家というわけでもなく
ショパンの時代には死後だいぶ経ってる。
ショパンにとってモーツァルトが最も重要な存在だったと考えるのは
作品から見ても、師弟関係等の状況証拠から見ても、かなりの無理がある。
だから真摯な研究の世界ではそんな俗説は相手にされないのだろう。