>>781
ショパンの練習曲はみなおいそれとは弾けない技術的に困難な箇所を持っているのですが、
この10-6は暗くてゆっくりとしていて、ほとんど困難なところはないので、
まずはこの曲からやってみようと練習したのです
そうしてみると、20歳そこそこの若きショパンの作品とは到底思えないような孤独感、寂寥感に満ち満ちていて、
なんと奥の深い作曲家なんだと感嘆し、もう毎日この曲ばかりつぶやくように弾いたものでした
変ホ短調、フラット6つの奥深くに沈み込みながら、不安定な半音でチラチラとうごめく中声部、
最後近くに突然ホ長調の光が差し込むも、元に戻っていくところがたまりません