817 :宇野珍ポーコー:2005/04/10(日) 23:07:32 ID:aB9vMSpO
そしてついに皆が待ち望んだ「運命」!ビクビクと身体全体と棒を痙攣させるかのよう
な指揮で始まった冒頭主題は、その指揮の見にくさによってアンサンブルを崩壊寸前まで
追い込んだが、大フィルの名物ティンパニ奏者N氏の、至るとこで打ち落とされる激烈な
一撃が、相変わらず変化を繰り返すテンポに絶妙なアクセントを付け加えていた。しかも
まるで「ワシのオケをオモチャにするなゴルァ!」という怒りの隆の魂が乗り移ったかの
ような言語道断なもの凄さであり、舞台後方から終始珍ポーコーを一喝し続けていたので
ある。中でも全曲のハイライトというべきは、第3楽章最後のドロドロした不気味な暗闇
の中からムクムクと勃起し、その絶頂に至るや猛然と潮を吹くかのような性力溢れる第4
楽章の導入部だ。激烈なアッチェレランドと最後2音に急ブレーキをかけ、ティンパニの
爆裂で締めくくったコーダも、「珍ポーコー、気合いの運命!」というキャッチフレーズ
に相応しい手に汗にぎる展開で、会場もすさまじいブラボーでそれに応えたのである。  
尚、アンコールはまたもやハイドンの「セレナーデ」(偽作)であった。