10/24 ドレスデン国立バレエ「眠れる森の美女」プロローグと全3幕(ゼンパーオーパー)
演奏=デイヴィッド・コールマン指揮ドレスデン国立歌劇場管弦楽団

バレエはスレチとの声もあるが、一種のオーケストラ演奏会ということで。
SKDを本拠地で。オケはヴィオラ8、チェロ6、バス4の通常配置。
指揮のコールマンは正確な年齢はわからなかったが年配の人でバレエ指揮界の重鎮。
大きな頭にでっぷりお腹、マオカラースーツに老練なタクトさばきもあって
どこか晩年のロジェストヴェンスキーを彷彿とさせた。演奏は無論よかったが
特に打たれたのは第2幕「オーロラ姫のヴァリエーション」(動画参照)

https://www.youtube.com/watch?v=NZzBHFVAXc0

ドレスデンでこれを聴いたときは不覚にも鼻の奥がツンとしてきた。
この曲の作曲者の速度指定はアレグロ・コン・モートだが、多くの公演では動画のように
なぜかアダージョで荘重に演奏される(振付との兼ね合いも無論あるのだろうが)
24日は本来の速度でもたれず演奏、指揮者のセンスの良さを感じた。
バレエ公演だと首席奏者が抜けてしまうのか、SKDならもっと精妙に…とも思えたが些細なこと。
胸をかきむしるようなメロディの奔流、その中で微笑しつつ棒を振る白髪の名匠を見るだけで目もくらむようだった。
プロローグと第1幕19:32〜20:22、第2幕20:44〜21:19、第3幕21:42〜22:23。
86〜18ユーロ、客入りは1・2階が9割、3〜5階が8割。