なぜに突然、惜しむの話w

ところで、>>567じゃないけど、ちょっと試してみる。

遠州流の残雪
そもそも、御家流系の銘付は、伽羅以外の木所以外だと、一般人が入手できる
ものはかなり限られてて、三条西宗家の付銘だと、比較的最近では真那賀の苔筵
くらいじゃなかろうか。
そんな中、遠州流で羅国の銘付が三種類出てるのはありがたい。
中でも残雪は、位が上ノ中と高く、遠州流家元が質の高い香木と評価している
ことが分かる。
羅国は伽羅落ちっぽいものも多い中、残雪はあんまり伽羅っぽさを感じさせず、
ちょっと軽めで乾燥した感じのサクサクした木質。
このあたりの特性も、高い位になっている要因だろうか。
香りも、持ち味は甘だと思うが、辛と融合した感じで、甘とも辛とも取れる
ような、やや風変わりでありつつ、御家流系の羅国はきっとこんな香りを
想定しているのだろうと思わせる香り立ちで、香りに品と奥行きもある。
甘辛甘と、同じ香味を2回書くのは異例だと思うが、そのように鑑別するのも
なるほどと思わせる香り。
羅国という木所は、木所の特徴を捉えるのが難しい面があると思うが、残雪は
甘を持ち味とする部類の羅国の一つの典型とも思える。
今回の出品は、画像を見る限り、惜しむらくは最上質の部位では無いのかも
しれないが、今後入手するのも難しそうなので、多少無理をしてでも入札する
価値のある木ではなかろうか。