六本木のディスコビル買収、100億円融資巡りリベート動く
 バブル期にディスコビルとして名をはせた東京・六本木の
「スクエアビル」(2008年に解体)の買収話に絡み、
ノンバンク大手「クレディセゾン」系の融資保証会社「アトリウム」
(東証1部上場、東京都千代田区)の30歳代の元社員が在職中の
07年6月、クレディ社から100億円の融資を受けた不動産会社から
5000万円のリベートを受け取っていたことがわかった。
 アトリウムでは審査は適正だったとしているものの、返済は半年で滞り、
同社は08年1月に約110億円でビルを買い取る結果になっている。

 アトリウムでは元社員がリベートを受け取ったことを認めている。
金融庁では融資に絡んだリベートの授受を「不正の温床になる」として
問題視しており、社内のコンプライアンス(法令順守)や融資審査の面から
問題になりそうだ。

 関係者によると、クレディ社は07年6月27日、札幌市の不動産会社
「リアライズ」の社長(当時)が役員を務めるSPC(特別目的会社)
に対し、スクエアビルの土地(約616平方メートル)・建物(地上10階、地下2階
)の購入資金として100億円を融資。
同日、SPCがビルの所有会社から同額でビルを購入した。
アトリウムは同年2月ごろから融資実行まで協議に関わり、
クレディ社の実行した融資100億円全額を保証していた。