後藤「本当に素晴らしいですよね。坂本さんは、2007年からmore Treesの活動をされてますよね」
坂本「はい」
後藤「僕が、more Treesの活動を知ったのは、2年前くらい前なんです。
ツアーをしながら、やっぱりどうしても自分が石油、化石燃料を使いながら、行ったり来たりすることに対する逡巡があって。
more TreesのHPで、カーボンオフセットのことを知り、使ったんですね」
坂本「そうなんですか。僕もやはり、自分の仕事の足元から環境のことを考えたいと思って。
まず、少しずつできることから始めたんですね。
最初はたとえばCDのパッケージを、エコフレンドリーなものに変えたりですね。それが90年代。
それから、ツアーのことも考えるようになって。
ローリングストーンズのような巨大なワールドツアーだったら、ものすごく効果があるんでしょうけど、僕ぐらいの規模のツアーで努力しても、そんなに違わないと思うんですけどね。
でも、それぞれが自分の持ち場でやるべきだと思い、2001年のツアーで、トラックに太陽光パネルと小さな風力発電を積んで、ツアーに並走してもらったんです。
結局、そのトラックが化石燃料で走り、CO2を排出してるんですけどね。
それでも、電気を作りながらツアーをしました。もちろんツアー全体の電気をまかなえたわけではなく、その時はたった10%くらいでしたけどね。
後は、ロビーに自転車を置いて、お客さんにこいでもらって、その電力でライトをひとつ点けたりとか。
その後、2005年くらいかな、カーボンオフセットという考えが入ってきたので、リハーサルとツアー全体で使用する電気量を測って、その分の電気をお金で買うようになりました。
もちろんそれは、再生可能エネルギーの発電所から買うんです」